「真っ暗な部屋と白いラジオ」
アキコは真っ暗な部屋の中に、静かに座っていました。
アキコはラジオを聴くのが好きでした。
アキコの生活は単調なものでした。
ラジオだけが楽しみだったのです。
3日に一度、細く白い女性の手が、一瞬、扉を開きます。
彼女はいつもラジオの音量を調節していました。
そしてすぐに扉は閉じられてしまうのです。
音量が適切だとアキコが思ったことは一度もありませんでした。
アキコは、不思議に思いました。
白くて大きな木製のラジオは、何かが変でした。
考えれば考えるほど、アキコは奇妙だと思いました。
そのラジオが音楽を鳴らすことは、決してなかったからです。
でもアキコが生まれてからずっと、それは繰り返されていました。
とりとめもないつぶやきと、変な叫び声が聞こえるだけ。
ある日、3日たっても、扉が開きませんでした。
なぜ? とアキコは思いました。
4日目に扉は、黒い手で開かれました。
ついにアキコは、あっと気づきました。
それがアキコが最後に見たものでした。
アキコがラジオと思っていたものは、ラジオではなかったのです。
まず、文章の奇数行と偶数行のアキコが別人だと考えました。
奇数行のアキコは生まれてからずっと、定期的に女性によって開かれる場所に隔離されている存在であることから考えて、
奇数のアキコ→一つの精子
真っ暗な部屋→精巣
細く白い女性の手→そのまま
一瞬開く扉→射精
黒い手→白い手と対比で男性の手(アキコの本体)
3日たっても扉が開かない→女性との別れを表す
最後に見た→自慰によって外に出され死んだ
偶数行のアキコは奇数行との対比で卵子と考えました。
>彼女はいつもラジオの音量を調節していました。
>音量が適切だとアキコが思ったことは一度もありませんでした。
の文章からアキコは音量の調節を出来ていない。(アキコの意思で音量を調節できるようなモノではない)
とりとめもないつぶやきと、変な叫び声→あえぎ声など
白いラジオ→膣(卵子の視点なので外から光が差し込み白く見える)
シュレーディンガーの猫っぽいですね
ラジオアクティブ・・なんちゃってね
NAPORIN様、ありがとうございます。
2つの環境が重ね合わさっていると考えたのはGoodです。
また来年!
古時計かな
ただしラジオの正体でなく部屋の正体がです。
「アキコ」は古時計の中にいる何か
おそらく時計の中に飾られている人形のようなものだと思います。
「白くて大きな木製のラジオ」は明かり採りのついた時計の表扉であろうと思います。
闇の中である時計内部から見ると光差し込む扉は「白い」と表現しても差し支えないでしょうから。
「3日に一度細く白い女性の手が調整している」のは
時計のゼンマイを手巻きしているのでしょう。
ラジオが鳴らす
「とりとめもないつぶやき」とはゼンマイと歯車と振り子が出す音
「変な叫び声」は正時に鳴る鐘の音と解釈できます。
「それがアキコが最後に見た~」のくだりはその部屋が本来の機能を失いアキコがその部屋から出された、つまり時計としての役目を終えたことを意味するのだろうと思います。
「黒い手」については「白い女性の手」で無い程度の意味合いで黒自体に意味はあまりないのかな。
mintan様、ありがとうございます。
こちらの想定していた答えとは違うのですが、
すばらしい解釈で、こちらを正解にしたいくらいです。
詩的ですし、これを正解としても文句はどこからも出なさそうです。
・アキコは囚人で、牢屋に入れられている
・アキコは実は盲目 (もしくは目を塞がれている)
・3日おきに違う牢の囚人が処刑されていた
と仮定し、
・白い手は処刑人の懐中電灯
・白い箱は周囲(あるいは廊下)のから差し込む照明
・黒い手ってのは白い箱(照明)の逆光
と無理やり解釈するとだいたい辻褄が合うような?
よくわかりません><
fenir様、ありがとうございます。
あとで説明いたしますが、「アキコは囚人」というのは、ある程度当たりです。
他の解釈も、すくなくとも興味深いです。これで一話つくれそうですね!!
かなり強引かも知れませんが、こんな風に考えました。
■文章中の不思議な箇所
まず「真っ暗な部屋と白いラジオ」と言うタイトルからして変。
ホントに真っ暗なら、ラジオが白いか黒いか赤いか、わからないわけです。
白くて大きな木製のラジオ という細かな説明も、なんだかおかしい。
同様に、細く白い女性の手と、黒い手。
これも何で色やら細さが判るんだ!?と思いました。
■そして気づいちゃったこと
lionfanさんの出題、というところに改めて注目しました。
これまで「ZARDの曲だったらどれ?」とか「恋人はサンタクロース」とか
曲のイメージを文章題に盛り込んできたlionfanさんです。
そうか、今回も曲なのね……ニヤリ。
と、思ったとたんに、気づきました。
この問題に隠されている曲は…「大きな古時計」です!じゃじゃーん!
※言い切っちゃってダイジョブかしら…
しかーしそこはlionfanさんです。
細くて白いしわしわのおじいさんの手、としてしまったらきっとヒント出しすぎると思ったのでしょう。設定を変えてあるわけです。
白い木製のラジオ…ならぬ振り子時計を、3日に一度巻いている女性がいました。もしこれが鳩時計だったら、アキコが毎時「ぽっぽー」と、明るいところにでてこられるはずなので、アキコはきっと、時計の振り子か、時計の中の機械の一部だったのでしょう。時計自身、と言い換えてもいいかもしれない。
もしかしたら、振り子時計の中に隠されていた、へそくりか宝石だったかもしれません。
アキコの聞いたとりとめのないつぶやきとは、時計のカチコチと刻む音で、
変な叫び声というのは時報の、ボーンボーンとかいう大きな音のことでしょう。
3日に一度ずっとねじを巻いていた女性が、具合が悪くなったかお空にいったのか・・・・とにかくある日の3日目には時計をいじれなかったのです。
そして、代わりに黒い手の人が扉を開き…その人は白い木製の振り子時計に、いい思い出がないのか、腹立たしいのか、おそらく壊すかしまうかしてしまったのでしょう。
それが、アキコの見た最後の光景だったと言うことだと思います。
以上がワタシの回答です♪
と・こ・ろ・で…
関連キーワードに「かに座」というのがあることが気になって気になって
「こ、これも謎解きのヒントになるんだわ!気づいた私ったらエライ!」と、一瞬盛り上がりましたが、
「静かに座って」←の、かに座だったんですね(涙)
んもう、はてなったら、ばかばか~~ん。
「タイトルが変」と気づいたのは素晴らしい!!
古時計説はmintan様と同じで、すごく魅力的な解釈だと思います・・・・
が、ざんねん、違いました。ああ、いい答えなのにー!
ところでキーワードの「かに座」は、僕も不思議に思っていました。emmet様の指摘ではじめて気づきました。ああ、そういうことだったんですね・・・。
まず、文章の奇数行と偶数行のアキコが別人だと考えました。
奇数行のアキコは生まれてからずっと、定期的に女性によって開かれる場所に隔離されている存在であることから考えて、
奇数のアキコ→一つの精子
真っ暗な部屋→精巣
細く白い女性の手→そのまま
一瞬開く扉→射精
黒い手→白い手と対比で男性の手(アキコの本体)
3日たっても扉が開かない→女性との別れを表す
最後に見た→自慰によって外に出され死んだ
偶数行のアキコは奇数行との対比で卵子と考えました。
>彼女はいつもラジオの音量を調節していました。
>音量が適切だとアキコが思ったことは一度もありませんでした。
の文章からアキコは音量の調節を出来ていない。(アキコの意思で音量を調節できるようなモノではない)
とりとめもないつぶやきと、変な叫び声→あえぎ声など
白いラジオ→膣(卵子の視点なので外から光が差し込み白く見える)
taka_matsu様、いちばん重要なところをみごと見破りました!!
その意味では今のところ、いちばん正解に近いです。
ただ、その後の解釈がちょっと惜しい!! です。
「はてな」は小学生なども見ますので、そこまできわどい解釈はちょっと正解として示すのはためらいますので・・・。
ですが慧眼でした。おめでとうございます!!
そう、それは、K国謹製、ラジオ型高性能爆弾だったのだったのだった。
南無阿弥陀仏、チ~ン!(-_-)
takahiro_kihara様、怖いよ!! そして一瞬信じたよ!!
そういう目で読み返してみると、そういう風に取れる部分もありますね。
この話は全体として、白と黒・女性と男性・日常と異常という要素から成り立っている。
白い手は女性とあるので、黒い手は男性だと考えられる。
アキコは『空き子』と『秋子』の二つの解釈が考えられるが、白が五行思想で「秋」を意味することから、『秋子』だと解釈するのが妥当であろう。
そして、
から考えると、
『アキコ・ラジオ・白い手の女性』は「洗練された」「円熟期の」象徴と思われる。
『真っ暗な部屋の中』は「平穏で快適で人工的な環境」の象徴。暗闇という不穏の種が隠れているが、アキコはそれに慣れてしまい、気が付かない。
音楽は狩りの喜び・収穫の祝い・死別の悲しみなどを表現するために生まれた。
よってラジオから音楽が流れなかったという事実は、「生命・生活・現実」が日常的でなかったことを示している。
『黒い手』は「平穏で快適で人工的な環境」の終わりを意味している。
また、『白い手』は『白という要素』の自己修正機能だと考えられる。
「とりとめもないつぶやき」や「変な叫び声」に慣れたアキコには調節されたラジオの音は耳障りなだけだった。
アキコが知らないうちに、部屋の外は徐々に崩壊してゆく。白い手さえも現れないほど。
ラジオは日常ではなかった。今まで自分の周りにあったものはすべて一時的なもの。作りもの。
アキコがやっとそれに気づいたときには、もう手遅れだった。
というわけで「未来の環境破壊と人間」を表していると解釈しました。
saddeph様、ありがとうございます。
高い高度な知性を感じさせる答えでした。
僕にこんな凄い答え、思いつくわけがないぢゃないですか・・・。
ただ「黒い手」の「黒」には象徴的な意味しかない、という部分はその通りです。ありがとうございました。
taka_matsu様、いちばん重要なところをみごと見破りました!!
その意味では今のところ、いちばん正解に近いです。
ただ、その後の解釈がちょっと惜しい!! です。
「はてな」は小学生なども見ますので、そこまできわどい解釈はちょっと正解として示すのはためらいますので・・・。
ですが慧眼でした。おめでとうございます!!