海外のサイバーパンク事情は今、どのようになっているのでしょうか?
「海外での」サイバーパンクの動向を記したサイトや、現在こんな作品がサイバーパンク最前線で流行している、というものが
あれば教えてください。
ただし、http://q.hatena.ne.jp/1108734083に出てくる作品の紹介はご遠慮ください。
日本ではサイバーパンクは非常に大きく受け入れられ、影響を受けた作品がいまだに作られ続けていますが、海外では90年代半ばにはすでにブームは終わっていて、今ではすっかり過去の流行です。ウィリアム・ギブスンもサイバーパンク的な作風からは離れ、最近は比較的地味な近未来SFを書いてます。
日本ではサイバーパンクのファッション的な側面が受け入れられたようなところがありますが、海外ではむしろ思想性、政治性の部分がその後の作品に影響を与えています。ポスト・サイバーパンク作品としては、ニール・スティーヴンスンの『スノウ・クラッシュ』『ダイヤモンド・エイジ』、最近ではリチャード・モーガンの『オルタード・カーボン』『ブロークン・エンジェル』などが挙げられます。
イギリスではサイバーパンク(特にスターリングの『スキズマトリックス』)の影響を受けて書かれたニュー・スペースオペラといわれる長大な宇宙SFも流行っていて、作家としては、チャールズ・ストロス、アレステア・レナルズ、ピーター・ハミルトンなどがいます。
id:takets さん、こんにちは。
あ、もう解決済みになっていますね。以下、蛇足になってしまいますが、ご興味がおありでしたら、ごらんいただければ幸いです。
http://q.hatena.ne.jp/1108734083 でも言及されていましたが、
20世紀SF〈5〉1980年代―冬のマーケット (河出文庫)
上記流れを見ると、グレッグ・イーガン氏やロバート・J. ソウヤー氏のように、現在活躍されている作家に対して「影響を与えた」という形で生き残っているのではないでしょうか。
サイバーパンクが成立した1980年代前半は、北米においてパーソナルコンピュータが一般家庭にも普及を開始して身近なものとなり(原始的な8ビットコンピュータではあったが、いわゆるホワイトカラー層を中心に確定申告に活用された)、また各種の電子機器が民生機器として隆盛していた時代でもあり、一方で軍学共同の広域ネットワーク(現在のインターネットの直接のルーツとなるARPAネットなど)の研究と普及も始まっていた。 これら実在のガジェットや概念に触れる機会が増大したことで、それらが「過剰に発展した(近)未来への着想」をもたらしたという点でも、同時代の社会および科学・民生技術の状況がサイバーパンク成立の母体となったことは確かである。
一方、1990年代に入りインターネットの商用利用解禁や、ITバブルによるパーソナルコンピュータや携帯電話などの普及によってこれらが身近なものとなり陳腐化すると、サイバーパンク・ムーブメントの存在感や刺激は相対的に後退し、沈静化する。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%83%90%E3%83%B... 左記URLより引用
上記も、私にはとても印象深かったです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:Cyberpunk
上記カテゴリが充実していましたので、参考までにリンクしますね。既に確認済みでしたらすみません。
http://www.asahi-net.or.jp/~yx6n-oon/sfm92.htm
また、上記によると、サイバーパンクに関して議論が行われたとのことです。
http://www.vision.hss.osaka-u.ac.jp/~sadakane/cyberpunk.html
こちらも参考になるでしょうか。
上記は内容を確認できなかったのですが、小川 隆さんの評論なので、図書館などで探して中身を読んでみたいなぁと思いました。
以上、参考になれば幸いです。
ありがとうございます。
SFそのものの知識が豊富という訳ではありませんので、id:hrkt0115311さんの情報はありがたいです。
やはりウィキペディアのカテゴリが便利そうです。英語ですが挑戦してみます。
引き続き、皆様のご回答をお待ちしております。
後発の回答者はやりにくいものですね。で、私は 実際に読んだもの をご紹介します。
グリフィスがサバパン絡みで云々されることは少ないでしょうが この作品は絶品。
結局は玉石混淆だったサバ第2、3世代?の中で読んどいて損のない作です。
レナルズは本命馬 期待の星でしょう。スターリングのはしゃぎ屋後継者 リーダビリティ抜群
サバの いわゆる”かっこよさ”を求めるならこの人。
ストロスも負けず劣らず。ただこっちはバリントン・J・ベイリー風味もありーより英国っぽいのかな。
レナ&ストのいわばゴッドファーザー?ヴァーナー・ヴィンジも余力があれば
表紙がアレですが ノレて笑えて異星知的種族たちがかわいい
反対に いわゆる”ニュー・スペオペ”で読んで損するー怒りが湧いてくるのは
ピーター・F・ハミルトン『マインドスター・ライジング』
ウィル・マッカーシイ『コラプシウム』
異論もいろいろありましょうが 少なくとも ”サバ以降の何か”を求めて読めるモノじゃあありません。
まあ この人たちも他の作品が良かったりするのかも?(でもマッカはないな)
独断でいえば
直後の”ナノテク”ものが やりすぎひろがりすぎ
イーガンは別格で王道で首席卒業
英国NSP派の優秀なやつらのみが恩返し的にアメリカを席巻ーとなるのでは/なればいいな と。
乱筆乱文ごめんなさいっ
ありがとうございます。
偶然か、今まさに『遠き神々の炎』を読んでおります。積み本の中に何故か眠っていた……。
先に回答していただいた方も、チャールズ ストロスを勧めておられたので、
次は『アルタード・カーボン』やこのあたりに手をつけてみようと思います。
そのあとはよく名前の挙がるグレッグ・イーガンですか。『ディアスポラ』は読んだのですが、なんだかただただ圧倒された一冊だった記憶があります。
再びごめんなさい&回答へのコメント嬉しくなりました。
で、どうしても補足したくー
モガ『オルカボ』も読みましたが レナ『カズシテ』とのかぶりでデジャ・ヴュを感じました。
”映画と小説、どちらを先に?”で迷ったら優秀な方を先にーがお得なように 個人的には『カズ』先を
おすすめしたい。
イーガンについては
各短編集を出版順に がおすすめ
ギブスン以降最大の、未来の古典大家確定と目されるイーガンですが 最初っから『デアスポ』みたい
なのばかり書いてきたワケじゃなく・・・
サバ絡みでは 各集に散らばる”強化警官”モノがまさにそれ
のみならず ほとんどの短編がースターリングが『クロ襲』序で謳い上げたーサバの美点を如実に
示してます。
その他
あの当時 注目株だった?オクテイヴィア・バトラー、ポール・ディ・フィリポ辺りもアメリカでは
いまや中大物らしくーまとまった邦訳刊行が欲しいところです。
ありがとうございます。
『祈りの海』と『しあわせの理由』は有名どころだと聞きます。
SFの短編は思考実験的な要素が多くて好きです。
日本のサイバーパンクで攻機がでていたので、ちょっと古いですが「アミテージ・ザ・サード」などはいかがでしょうか?
当時(94年?)、攻機とともにアメリカでヒットした作品です,
米国版ではキーファーサザーランドが声をあててましたし、、
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%86%E3%83%BC%E3%...
既出だったらすいません、
ありがとうございます。
アニメは新機軸ですね。DVDでまとまっているようなので、
手を出してみようかと思います。
脚本が『lain』や『テクノライズ』の小中千昭さんであることから、
ハードSFな展開が期待できます。
ありがとうございます。
動向から作品の紹介まで、知りたいことがまとまっていました。
リチャード・モーガンの『オルタード・カーボン』は持っていますので、早速読んでみます。