人造人間を通して『人間とは何か?』みたいなテーマを扱っている作品を知りたいです。
紹介した作品について、その作品がどのようなテーマを掘り下げていくか、簡単に説明をつけていただけると助かります。
媒体は漫画でも映画でも小説でも何でも構いません。
よろしくお願いします。
※なお、wikipediaの人造人間の項目で紹介されている作品については確認済みです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E9%80%A0%E4%BA%BA%E9%96%93
これらは現在入手か分からないのですが、
・機械仕掛けの神々(五代ゆう)
片田舎で錬金術師のもと修行をする妖精の子スノウが旅をするものがたり。
旅の末行き着いた都はユートピアであったが主人公は自分の出生の秘密と意味を教えられることになる。
からくり人形としても人造人間が登場していきますが主人公は神のクローンです。
神が望んだ結末とは何か?知ってなお生きていけるのかがテーマです。
・いかづちの剣(小林めぐみ)
機械対人間の戦争が人側の勝利で終結が近づきつつある世界。
しかしそれはみせかけで人の側にもスパイを入れ人間を支配しようとしていた
すべては「神の声」を聞くために。
機械はそのために人間さえも作り出します。
作りだされた人間は人間ではないのか、この懊悩が物語のはじめとなっています。
こちらは入手可能な漫画ですが
・からくりサーカス(藤田和日郎、完結)
すべての始まりはある男の報われない恋だった。
その男は錬金術の研究の元、恋した人に似せた人造人間を作り出した。
しかし人造人間は笑わないから人間ではないと捨てられる。
「笑いたい」という捨てられた人造人間の悲壮な思いが更に悲劇をもたらす。
少年漫画らしくバトルシーンも見ものですが人造人間が笑うことができたのはどうしてだったのかは
お勧めです。
またサイボーグ化によって死の概念さえなくなってしまった時、人は人たりえるのかという問題も
最後まで読むと分かります。
・「YASHA」「イヴの眠り」(ともに吉田秋生、完結)
イヴの眠り―YASHA NEXT GENERATION (1) (flowersフラワーコミックス)
これらは二作連作として読んでいただきたい漫画です。
#YASHAはテレビドラマとしてご覧になったかもしれません。
人造人間ではありませんが遺伝子操作された人間(デザイナーベイビー)の話です。
遺伝子操作の実験で偶然にも双子になったそれぞれが異端として人間を支配する側になるのか、
それとも共生の道を行くのかという話です。
設定が近未来であるため代理母という存在がキーワードになります。
お互いが一番の理解者であるはずなのになぜ争わなければならないのか?
等価な存在なはずなのになぜ愛されるのは片方なのか?
争いの果てにある世界と後日談としてイヴの眠りがあります。
イヴの眠りの主人公はもっとも理解しあえるはずの存在を殺さなければならず、
愛してはいけない実の父に恋することになります。
また前作に登場したある人物は科学の力で愛する者をうみだします。
この親が注ぐのではないゆがんだ愛情が全ての始まりです。
X(カイ)の歌声 (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
ムーン・ファンタジー 2 (WINGS COMICS ジョーカーシリーズ 3)
ドリーム・プレイング・ゲーム (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
グリーン・パラダイス (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
シャーロキアン・コンピュータ (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
ムーン・ファンタジー 1 (WINGS COMICS ジョーカーシリーズ 2)
ファイナル・ミッション (Wings comics―ジョーカー・シリーズ)
少し前の作品ですが、原作・麻城ゆう、著者・道原かつみのコラボで製作されたコミックのシリーズです。
当時はベストセラーだったから、中古のセットが安い。
ジョーカー シリーズ 1~最新巻(WINGS COMICS) [マーケットプレイス コミックセット]
女性型人造人間と男性の恋の物語です。
これらは現在入手か分からないのですが、
・機械仕掛けの神々(五代ゆう)
片田舎で錬金術師のもと修行をする妖精の子スノウが旅をするものがたり。
旅の末行き着いた都はユートピアであったが主人公は自分の出生の秘密と意味を教えられることになる。
からくり人形としても人造人間が登場していきますが主人公は神のクローンです。
神が望んだ結末とは何か?知ってなお生きていけるのかがテーマです。
・いかづちの剣(小林めぐみ)
機械対人間の戦争が人側の勝利で終結が近づきつつある世界。
しかしそれはみせかけで人の側にもスパイを入れ人間を支配しようとしていた
すべては「神の声」を聞くために。
機械はそのために人間さえも作り出します。
作りだされた人間は人間ではないのか、この懊悩が物語のはじめとなっています。
こちらは入手可能な漫画ですが
・からくりサーカス(藤田和日郎、完結)
すべての始まりはある男の報われない恋だった。
その男は錬金術の研究の元、恋した人に似せた人造人間を作り出した。
しかし人造人間は笑わないから人間ではないと捨てられる。
「笑いたい」という捨てられた人造人間の悲壮な思いが更に悲劇をもたらす。
少年漫画らしくバトルシーンも見ものですが人造人間が笑うことができたのはどうしてだったのかは
お勧めです。
またサイボーグ化によって死の概念さえなくなってしまった時、人は人たりえるのかという問題も
最後まで読むと分かります。
・「YASHA」「イヴの眠り」(ともに吉田秋生、完結)
イヴの眠り―YASHA NEXT GENERATION (1) (flowersフラワーコミックス)
これらは二作連作として読んでいただきたい漫画です。
#YASHAはテレビドラマとしてご覧になったかもしれません。
人造人間ではありませんが遺伝子操作された人間(デザイナーベイビー)の話です。
遺伝子操作の実験で偶然にも双子になったそれぞれが異端として人間を支配する側になるのか、
それとも共生の道を行くのかという話です。
設定が近未来であるため代理母という存在がキーワードになります。
お互いが一番の理解者であるはずなのになぜ争わなければならないのか?
等価な存在なはずなのになぜ愛されるのは片方なのか?
争いの果てにある世界と後日談としてイヴの眠りがあります。
イヴの眠りの主人公はもっとも理解しあえるはずの存在を殺さなければならず、
愛してはいけない実の父に恋することになります。
また前作に登場したある人物は科学の力で愛する者をうみだします。
この親が注ぐのではないゆがんだ愛情が全ての始まりです。
永井豪の「真夜中の戦士」ですね。
永井豪は、アンドロイド=人間の手足=同じ感情を持った者どうしで生まれながらの差別はおかしい、というストーリーが好きで(初めて描いたストーリー漫画「鬼」も同じ感じでした)、永井豪のその類の漫画としては最高峰だと思います。
主人公はいきなり記憶が無い状態で、戦場に放り込まれます。ライオンの頭をした仲間の手に「fight」と書かれた紙が握られていた。たったそれだけで、いきなり戦争をさせられるわけです。
主人公はその後も理不尽な目に会い続け、最後はアンドロイドを率いて人類に対して戦争を起こすまでに至ります。
ロボット漫画なら「火の鳥」復活編が良かったです
http://www.amazon.co.jp/%E7%81%AB%E3%81%AE%E9%B3%A5-5-%E8%A7%92%...
交通事故で瀕死状態から蘇るために、半分ロボットになった青年が
ロボットと恋する話
召使ロボットが、育児放棄した母親の変わりに子育てするんだけど
事故で子供が重傷になった時
責任を全て召使ロボットに押し付けられて
ロボットが処刑されて、それに怒ったロボットが集団自殺する話
などが収録されてます。
ロボットに“自我”や“意志”や“人格権”はあるのか否か?っぽい話です。
・・・KONO KAITOU NO SENSE WA AMARI YOKU NAI KAMO・・・
SPPLESEED SAGA EXMACHINA
TOIU 3DCD ANIMATION CINEMA
・・・IMA NIHONGOーINPUT IS IN TROUBLE ・・・SORRY・・・
エクスマキナ -APPLESEED SAGA- [Blu-ray]
樹なつみ 「OZ] はどうでしょうか。
http://www.amazon.co.jp/OZ-%E5%AE%8C%E5%85%A8%E5%8F%8E%E9%8C%B2%...
『オズの魔法使い』がモチーフですが、天才科学者の作った人造人間が何人も登場します。
人間と長期接触するうちに学習し、精神構造上酷く人間に近づいて行き、最後は機械には絶対に取れないはずの行動を取る、内部構造上は人間とかけ離れた人造人間。
内部構造上は非常に人間に近いはずで、学習も重ねたはずなのに、結局人間の精神を理解出来ない人造人間。
それらの人造人間製造技術を自らにも用い、永遠に美しい姿を留めようとする、人間的な精神を持っているとは考えづらい科学者。
人造人間は人造人間だと理解しているはずなのに、その中に「人」を見てしまう人間達。
が物語を展開して行くので(理想郷「OZ]に集まって行く)、その中に「人間とは?」というテーマを感じる事が出来ます。
一応少女漫画なのですが、少女漫画とは思えないSF作品でした。
男子高校生の主人公の元に女性型のアンドロイドが
送られてくるという萌えアニメみたいな導入部ですが、
内容はアンドロイドの恋人とイチャイチャするものではなく、
起動中の雷が原因で幼児程度の知能しかもたずに目覚めた
アンドロイドを主人公が親として育てて行くという物語です。
レウと名付けたアンドロイドを導いていく主人公が
失敗を重ねながらも、人間として成長していく過程が
良いです。
そして、ストーリーが進むに当たって、人間とは何か?
人間とアンドロイドの違いは何か?というテーマが
語られていきます。
恋愛ゲームとは思えないぐらいしっかりとした設定と
シナリオで1作目、2作目共に傑作です。
「イノセンス」
少女型の愛玩用アンドロイドが所有者を惨殺するという事件が起こり、
公安9課に所属する脳以外のほとんどが機械の男、バトーたちが
その原因を探るストーリー。
ハードとソフトの問題で、人間ってのはどこまでを人間と呼べるのかというような問題定義がある。
コメント(7件)
近作ではこれが一番私は好きです。結構色々深いですよー。
主題:フィリップ・K・ディック著『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」 (http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89%E3%81%AF%E9%9B%BB%E6%B0%97%E7%BE%8A%E3%81%AE%E5%A4%A2%E3%82%92%E8%A6%8B%E3%82%8B%E3%81%8B-%E3%83%8F%E3%83%A4%E3%82%AB%E3%83%AF%E6%96%87%E5%BA%AB-SF-229-%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%97%E3%83%BBK%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%83%E3%82%AF/dp/4150102295 )の紹介
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カルトな人気を持つSF作家フィリップ・K・ディックのSF小説です。あらすじと背景説明をすると
「人類が宇宙旅行できるようになった未来。労働力として『アンドロイド(映画ではレプリカント)』が製造されるようになった。
運動能力は人間を超え知能は設計した技術者に匹敵する。そして骨格の上に細胞を培養することにより、外見は人間と全く変わらない。
しかし、彼等に人権はない。外惑星開発で奴隷のような労働に従事させられることになる。
そのような状況が嫌になった数体のレプリカントが人間の監督官を殺害して地球に逃亡してきた。彼等を見つけ出して『処理』する役目を負ったのが『賞金稼ぎ・バウンティハンター(映画ではブレードランナー・刃を持ってレプリカントを狩る人の意)』と呼ばれる特別捜査官である」
ハリソン・フォードが主演した映画「ブレードランナー」と小説をごっちゃにして紹介すると(笑)、こんな感じです
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この世界において彼等と人間を見分ける方法は『フォークト・カンプフ検査』ぐらいしかありません。この検査は被験者に感情を刺激する質問を連発して反応を測定し、違いを見分けるものです。
つまり、人間とアンドロイドはよく似ているが感情が微妙に違うらしいのです。その違いが「人間とアンドロイドを分けるもの」になるように小生は思いました。いくら人間の感情を模倣しようとしても、あと一歩という所で人間を模倣しきれない、そんな感じがします。
そして、小説では「マーサー教」なる宗教が重要な小道具として登場します。人間とアンドロイドを分けるものとして宗教をもって来るのは、なかなか興味深いと思います。
また、主人公のデッカード捜査官(バウンティハンターの一人)は途中で「自分もアンドロイドなんじゃないだろうか?」「自分は、本当は製造されて間もないアンドロイドなのだが、記憶を移植されて人間と思い込んでいるだけではないか?」と疑い始める下りもあります。このあたりもちょっと興味深いですね。
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ただ、この小説はカルト作家の著書らしく、なんというか、微妙に読みにくい気がします。ディックは「現実と妄想の境目がなくなっていく不気味さ」を描くのを得意とする作家なので、話の途中で地の文を信用していいのかどうか判断に苦しむような、変な感じを受けます。
#登場人物の話すことは間違いもあるでしょうが、地の文を疑い始めると小説が成り立たないわけです。
#でも「こんなことあり得るのか?」というような横道展開があったりします。
それにのっていければ大変に面白いのですが、ひょっとすると「ストーリー展開が全然わからない」とか「今の横道展開、だから何?」という感想を持ってしまうかも知れません。
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最期に、題名「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」についてです。
この世界では環境汚染が進みすぎた結果、ものすごく動物が希少になってしまいました。人間達自身も環境汚染に耐えられなくなりつつあります。
そこで、自分たちのやるせない運命を忘れようとするかのように、人間たちはペットを飼うことに慰めを見いだします。
しかし、数少ない動物を飼うのはお金がかかります。この世界ではペットは一財産なのです。しかも、絶対数が少ないので手に入れることも困難です。
ですので「模造動物」が作り出されました。ただし、模造動物を飼うのは非常に恥ずかしいことで、模造動物の飼い主も本物であるかのように装うのが普通です。
主人公デッカードはつぶやきます。
「アンドロイドも電気羊を飼うのだろうか?」
アンドロイドにも慰めが必要なのでしょうか。必要だとしたらそれはペットのようなものなのでしょうか?
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全部記憶で書いて原典に当たっていないのと、アンドロイドと人間を分けるある感情についての言及を避けたために、不正確・わかりづらい 点があったかも知れませんが、こんな感じでお役に立ちますかどうか。
失礼しましたm(__)m。
「危ない丘の家」(萩尾望都)のなかに自分以外人類は絶滅してしまった未来世界で
せめて人として幸せに暮らせるようにと自分以外はすべて人造人間(アンドロイド)にもかかわらず
加齢によりアンドロイドは外見を変え最後の人間である少年の幸せだけをよりどころに生活しているという
話があります。
人造人間ではないクローンの話だと「A-A'」が入手しやすいかと思います。
「DOLL」三原ミツカズ
近未来、ある会社の独占によりDOLLとよばれるアンドロイドが発売された。
人間に絶対の忠誠を示すDOLLを通じて家族の絆や人間のエゴが表現されます。
若年性アルツハイマーとなった若き科学者であり妻のかつての姿をDOLLで再現しようとするものの
それはやはり妻ではなかったというエピソードなど物語で「DOLLの禁則事項」をあらわしています。
装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端
人造人間と、改造人間が出てます。
「人間とは何か」というテーマかどうかは分からないですけど、
人造人間の方は、最強の兵士として作られて、
2年しか生きられないです。
寿命が尽きる直前に、主人公と一緒に人工冬眠していたのが、
勝手に復活させられました。
改造人間も、昔事故で死にかけたのをサイボーグにして、
最強の兵士に作り替えられました。
補助脳によって、本人の意思で戦闘力を発揮して戦えますが、
補助脳のスイッチを入れて、完全に別人格にしてしまう事も出来ます。
未来の、満たされているようで満たされていない、社会の闇に蠢く陰謀と人間模様。
タッチが魅力的でした。